送迎用バスでの乗員置き去りの防止を支援する安全装置の性能認定

 送迎バスの車内に幼児乗員を置き去りにした結果、熱中症で亡くなるというたいへん痛ましい事故が発生してしまいました。
こうした事故の防止対策の一環として、送迎バスの乗員の車内置き去り防止を支援するための安全装置の装備が義務付けされることになりました。
 これを受けて、国土交通省では、当該装置の開発促進及び普及拡大を目指して、装置の性能要件等についての検討を行い、そのガイドラインを策定することになりました。
具体的には、「降車時確認式」、「自動検知式」の2種類の方式の装置についての要件が以下のように定められました。 

<定められた要件の概要>

  • (1)降車時確認式の装置の作動(押しボタン式など)
    • * エンジン停止後、運転者等に車内の確認を促す車内向けの警報を発する
    • * 運転者等が、置き去りにされたこどもがいないか確認しながら車内を移動し、車両後部の装置を操作することで、警報を解除可能
    • * 車内の確認と装置の操作が行われないまま一定時間が経過すると、更に車外向けの警報を発する
  • (2)自動検知式の装置の作動
    • * エンジン停止から一定時間後にカメラ等のセンサーにより車内の検知を開始する
    • * 置き去りにされたこどもを検知した場合、車外向けの警報を発する
  • (3)両方式に共通の要件
    • * 運転者等が車内の確認を怠った場合等には、速やかに車内への警報を行い、15分以内に車外への警報を発すること
      (※自動検知式においては15分以内にセンサーの作動を開始)
    • * こども等がいたずらできない位置に警報を停止する装置を設置すること
    • * 十分な耐久性を有すること(例:−30~65℃への耐温性、耐震性、防水・防塵性等)
    • * 装置が故障・電源喪失した場合には、運転者等に対してアラーム等で故障を通知すること(※)
      ※電源プラグを容易に外せない装置に限り、回路を二重系にして故障の確率を低くした場合には、
       電源喪失時の故障の通知要件を緩和する。

 これを受けてJATAでは、「送迎用バスでの乗員置き去りの防止を支援する安全装置の性能認定」を実施することになりました。そのための申請は、令和6年4月1日(月)より受け付けております。なお今年度の申請受付は、令和7年2月28日(金)までとなっておりますので、ご注意願います。

本件に関する国土交通省の報道発表資料については、→こちらをクリックするとご覧頂けます。

申請等に関する資料は、以下のアイコンをクリックすることで閲覧やダウンロードができます。