P.4 :  3.乗用車等の2015年度燃費基準の概要と特徴
        ・試験モード、試験条件、燃費値Eの計算方法
        ・目標基準値との対応、燃料種別への対応、
         トップランナー車の選定方針
        ・ガソリン乗用車とディーゼル乗用車の区分統合
        ・クレジット性の導入

 
P.5 :  
4.2020年度燃費基準の制定とその特徴
       (1)企業別平均燃費基準方式(CAFE)の採用
       (2)トップランナー車の選定
       (3)ハイブリッド車を考慮した新燃費基準の設定
       (4)重量の思い自動車にいっそうの燃費改善を促す方策
       (5)区分間の整合性の確保
       (6)燃費基準における電気自動車およびプラグイン
         ハイブリッド自動車の扱い
 
P.6 :  5.各年次の燃費基準の設定レベル比較
       (1)乗用車  (2)小型貨物自動車(車両総重量3.5t以下)
 P.7 :  6.WLTP燃費試験法の導入
 P.1 :  1.中軽量車の燃費性能の評価試験方法
       (1)燃費評価試験の概念
         ①試験車の走行抵抗測定とシャシダイナモメータに
         対する負荷設定

 
P.2 :  
    ②試験室でのモード走行による燃料消費率の測定
       (2)その他の燃料消費率の測定方法
         ①カーボンバランス法による連続測定法
         ②燃料流量直接測定法
         ③消費燃料の重量変化の直接測定
         ④関節計測・演算法
         ⑤燃料噴射弁開時間の測定による演算法
         ⑥その他

 
P.3 :
 2.燃費表示、燃費規制の背景と制度のしくみ
       (1)背景
       (2)わが国の燃費規制の特徴
         ①燃費基準値の決定(トップランナー方式)
         ②重量区分当による規制(必要に応じた区分の細分化)
         ③企業単位での達成の判断とペナルティ
C.中・軽量車の燃費試験法と燃費基準
中・軽量車の燃費試験法と燃費基準のページでは、以下のような内容を各々のページで解説しています。
   (下記の各ページの青色で示すページ番号をクリックすると、直接そのページに飛ぶことができます

公益財団法人日本自動車輸送技術協会は、自動車の安全確保、環境保全に役立つ各種の試験、調査、研究を行うことで社会に貢献しています。

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公益財団法人日本自動車輸送技術協会 Japan Automobile Transport Technology Association

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技術解説

技術解説ー中・軽量車の燃費試験法と燃費基準 1
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 1.中軽量車の燃費性能の評価試験方法
 自動車の燃費は、車種やエンジンの違いだけではなく、搭載重量(乗員、貨物)や走り方、走行ルート、エンジンの暖機条件、アクセル・ギヤ操作等によっても大きく変わります。このうち車種別の燃費性能は、一定のルールのもとで公平に試験した結果で示されないと、車ごとの性能比較ができず、消費者が低燃費車を選択する際の判断材料になりません。
 石油ショックを受けて昭和54年に制定され、その後平成11年に大改正された「エネルギー使用の合理化に関する法律」(省エネ法)では、エネルギーを多く消費する機器(特定機器)の省エネルギー性能の向上に関わる判断基準を定めて公表するように定められました。さらにこの法律に基づいて、国がエネルギー消費効率の評価方法や、製造事業者に求める基準が示されました。
 自動車の燃費は車の商品性を左右する大きな要素なので、メーカーは全力で低燃費車の開発競争を行っています。こうした点から、自動車のエネルギー消費効率の評価(燃費試験)では、何よりも客観性、公平性が求められます。また測定される燃費値(公表値)がユーザーの車種選択の判断材料にもなるので、できるだけ平均的な車の使用条件を再現させた上で燃料消費量を測定する必要があります。こうした要件をもとに、国が燃費評価法を定めて、これに基づき各モデルの車の燃費を測定し公表しています。
 それでは、最初に燃費評価の方法についてご紹介します。

 (1) 燃費評価試験の概念と燃費表示
 燃費試験は、対象車ごとに実走行する時にできるだけ近いエンジン条件を試験室で再現し、その際の燃料消費量を測定することになっています。ただ走行条件(速度変化)を統一しておかないと比較できませんので、都市内や郊外の平均的な走り方のデータを元に基準の走行モードが決められました。我が国で現在燃費試験に使われるモードは、JC08モードと呼ばれる下左図の走行パターンですが、2017年夏以降は世界統一技術規則の走行モードとして定められた下右図のWLTCモードにより燃費が算定された自動車から、燃費の表示方式が順次切り替えられていきます。

 

 実走行にできるだけ近い条件を試験室で再現させるには、速度変化だけでなくエンジン負荷も実走行時に合わせる必要があります。車が走行する時は、ころがり抵抗や空気抵抗がエンジン負荷となります。また加減速時は、車の[空車重量+積載物重量]による慣性力ならびにエンジンやタイヤなどの回転部分の慣性モーメントによる力(回転慣性力)が作用します。これらの抵抗力をシャシダイナモメータ上の試験車に与えるために、負荷条件を設定する必要があります。
 そのためには以下の手順を行います。

①試験車の走行抵抗測定とシャシダイナモメータ装置に対する負荷設定

 試験車を実際にテストコースで走らせて、車ごとに走行抵抗を測定します。具体的には、以下のような惰行試験による方法で各車速域でのころがり抵抗と空気抵抗を測定し、その値を無風、標準大気状態の値に補正した上で、シャシダイナモメータダイナモ試験用の走行抵抗値を設定します。


 
注)カーボンバランス法
 ガソリンやLPガス、軽油、天然ガス等を燃料として用いる自動車では、炭素原子を含む排出ガス成分(CO2,COおよびHC)の排出重量を測定することにより、燃料消費率(燃費)を間接的に計算する手法をカーボンバランス式燃費測定法と呼びます。

本手法は原理的に、炭素が含まれていない燃料を使用する自動車(水素燃料車-燃料電池車など)の燃費測定には適用することができません

 カーボンバランス法に関する詳しい解説は、こちらのページをご覧ください。


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