(1) 触媒劣化・・・閾値診断
(2) エンジン失火・・・・閾値診断+(触媒損傷の可能性のある場合は機能診断)
(3) 酸素センサ又は空燃比センサ(それらが触媒装置の前後にそれぞれ設置されている場合は、両方)の不良
・・・・閾値診断+(センサ、ヒータの回路診断)
(4) 排気ガス再循環システムの不良・・・・機能診断の結果に基づく閾値診断
(5) 燃料供給システムの不良(オーバーリッチ/オーバーリーン)・・・・機能診断の結果に基づく閾値診断
(6) 排気二次空気システムの不良・・・・機能診断の結果に基づく閾値診断
(7) 可変バルブタイミング機構の不良・・・・機能診断の結果に基づく閾値診断
(8) エバポシステムの不良・・・・・機能診断(燃料キャップの閉め忘れ検知)、電子制御される部品がある時は回路診断も
(9) その他車載の電子制御装置と結びついている排気関連部品の不良(大気圧センサ、吸気温センサ、水温センサなど5.わが国のOBD基準(OBD-Ⅱ相当)の故障検知対象となる排気対策システムと診断方法
故障診断ツールに表示される主な内容
修理工場では、MILが点灯して持ち込まれた車のECUにつながっている専用コネクタに故障診断ツール側のコネクタを接続し、車側の異常コード(SAEJ2012、ISO15031-6)を読み取ります。診断ツールによっては、そのコードをわかりやすい日本語に変換して表示する機能を備えたものもあります。
これにより故障箇所が特定されたら、工場では該当箇所の修理ないし原因となった部品の交換などの処置を行い、その結果、車が正常な状態に復帰してMILランプが消灯したことを確認します。
このOBD機能により、故障修理が確実かつ迅速に実行できることになります。
車のOBDシステムは、車両のどこかに排出ガス悪化につながる異常が発生したことを運転者に警報ランプ(MIL)で知らせて、その後の修理等の対応を促します。これにより排出ガスの悪化した車をユーザーが知らないまま長期間使用し続けて、大気を汚染することを防ぎます。