4WDシャ シダイナモメータの前後のローラは、試験車から見ると路面の代わりをするものなので、両方のローラの回転速度が常に同じになるように制御する必要があります。ところが前後のローラは、回転軸が機械的に結合されている訳ではなく、2台の動力計のトルクと回転を同時に制御することで、回転の同期性を確保するように設計されています。
もし前後ローラの回転速度がずれると、4WD車のパワー伝達機構の内部にエネルギー損失が発生し燃費悪化につながります。回転ずれの度合いによってはエンジンの制御にも重大な悪影響を及ぼすことが考えられます。
こうした観点から、前後等速制御性の評価では、下図の①~③の評価指標が用意されました。
(b)前後ローラ等速性の評価指標と許容範囲
駆動力偏差率%=
(標準偏差/平均値+3σ)
<合否判定方法>
①,②,③,④のすべてを満たすこと.
4WDシャシダイナモメータの負荷制御性の評価の考え方は、2WD用シャシダイナモメータの電気慣性制御の評価法を同じで、走行中の目標負荷(必要駆動力)に対する実測負荷(計測駆動力)の一致度で評価します。ただし4WD車の試験を4WDシャシダイナモメータで行う場合は、計測駆動力は前後輪の合計量として扱い、それが試験車全体の目標駆動力)にどの程度一致するかで評価します。評価しま
(a)4WDシャシダイナモの走行負荷制御性能の評価法と許容範囲
④ 4WD車用シャシダイナモメータの性能評価指標