排出ガス試験時に試験車の前面から冷却風を送る装置です。実走行状態にできるだけ近づけるため、運転中の車速相当の風速の風を送風します。そのためローラの回転速度を検出して、冷却ファンからの風の吹き出し速度を自動的にコントロールしています。
台上試験車に当てる冷却風の状態は、エンジンや排気後処理装置(排出ガス浄化用触媒装置)の温度条件に密接に関係し、その結果が排出ガス性能に影響することになります。実走行状態に近付けるには、冷却ファンの開口面積が広い方がよいのですが、設備が大掛かりになるので最低限の開口部の大きさが規定されています。
自動車が路上を走行するときの状態と等価な走行抵抗を室内走行で与える装置です。
シャシダイナモメータは、駆動輪を載せる回転ローラ、吸収負荷や回転を制御する電気動力計、電気動力計等の制御装置、車速度計(ローラ回転速度を検出)、車両固定装置などで構成されています。
シャシダイナモメータシステムが備える機能としては、等価慣性重量の設定機能(機械慣性式、電気慣性式)や走行抵抗の設定機能、台上惰行時間の計測機能、設定走行抵抗の検証・修正機能、車両設置位置の自動センタリング機能、等があります。
JATA昭島研究室に設置されているシャシダイナモメータ設備の種類としては、2WD車専用の設備、4WD車対応設備、重量車対応設備、二輪車用設備などがあります。