②クレジット制度の導入

2010年燃費基準の時は、すべての燃費区分で基準を達成しなければならなかったため、ある区分で燃費基準を超過して達成しても、その分はカウントされず、特定の区分での低燃費技術が得意なメーカーには不利でした。しかし2015年基準からはクレジット制度が導入されたことにより、ある区分において超過達成すれば、その分を未達成分に繰り入れることが可能になりました。すなわち、メーカーの達成方法に自由度を与えることで、特定区分での低燃費技術が得意なメーカーへの公平性に配慮されるとともに、メーカーの製品配置に多様性が生まれることが期待できます。

ちなみにクレジットというのは、目標基準値と超過した燃費実績値との差に出荷台数をかけたもの(L/km×台数)をクレジットとして、未達成の区分に補填する制度です。

2015年燃費基準の導入における変更点(2010年基準との比較)

 ①ガソリン車乗用車とディーゼル乗用車の区分統合

2010年燃費基準の時は、該当区分の中にハイブリッド車を投入すると燃費基準達成において有利になる仕組みになっていました。一方、ディーゼル車はガソリンとは別区分だったので、燃費の良いディーゼル車を投入してもディーゼルの区分の燃費基準がクリヤしやすくなるだけで、ガソリン車の燃費基準達成には有利に働く仕組みにはなっていませんでした。

しかし2015年燃費基準では、ガソリンハイブリッド車とディーゼル車が同一区分に入ることになったため、ハイブリッド車、ディーゼル車いずれを投入しても、その区分の燃費基準の達成に有利になる形になりました。

*特殊品となる自動車の扱い

 その時点においてシェアが十分に低く、将来においても不確定要素が大きい特殊な技術を用いた自動車であって、当該自動車の燃費値を目標基準値として設定した場合に、現在広く適用されている燃費改善技術を用いた自動車が存在し得なくなり、極度に市場を歪めたり、他の技術の改善・革新を阻害したりするおそれがある自動車は特殊品とし、トップランナーとしては扱わないこととされました。

○トップランナー車の選定方針

トップランナー車は、各区分毎に、2004年度に市販されている自動車のうちから、各区分ごとに特殊品を除いて燃費性能が最も優れた自動車を選定することが基本になっています。

○燃料種別への対応: 

乗用車、軽貨物車、軽量貨物車では、ガソリン車とディーゼル車を同一区分とし、燃料の発熱量の違いを補正換算することで両者が同等に扱われます。ディーゼル車は、ガソリン発熱量換算燃費値(軽油での燃費値を1.10で割った値)として、加重平均のデータに加えるようにします。

○目標基準値との対応: 

国内向けの自動車について、重量区分毎に出荷台数で加重調和平均した燃費値 E が、目標値を下回らないようにすることを求めています。ただし目標基準値の超過分を、他の区分の未達部分に補填することが可能になっています。

3.乗用車等の2015年度燃費基準の概要と特徴

 2015年目標の燃費基準では自動車燃費を次のように測定することになっています。(ただし2018年10月以降の新型車は、国際統一基準
モードであるWLTCモードで測定するように変更になっています。(技術解説-中・軽量車の燃費試験法と燃費基準の7ページ目を参照)

 ○試験モード: JC08モード

 ○試験条件:  JC08モードモードのホットスタートとコールドスタートのコンバインド

 ○燃費値Eの計算方法:

公益財団法人日本自動車輸送技術協会は、自動車の安全確保、環境保全に役立つ各種の試験、調査、研究を行うことで社会に貢献しています。

以前のホームページ

公益財団法人日本自動車輸送技術協会 Japan Automobile Transport Technology Association

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技術解説

技術解説ー中・軽量車の燃費試験法と燃費基準 4
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